萩市の保存樹木等指定標識

旧萩市内を歩いていると、巨木の中に標識の立っている木を目にする事がある。
「保存樹木等指定標識」なるものがそれ。(⇒)
内容は樹種、指定NO.、指定年月日の3点といういたってシンプルなもの。
文化財や天然記念物の側にあるような立派なものではない。
目的としては囲いなどで守れてはいないが、価値のある樹木であることを判ってもらい少しでも長く良い保存を目指すものらしい。

とは言え、NO.をふられると番号を追っかけてみたくなるのは人の心情というものではなかろうか。(そうか?)
そこで「保存樹木等指定標識」を調べてみたんだが、全国の他の市などのページにはたどりつくんだが、萩市のしかもリストになっているページにはたどり着けなかった訳だ。

結局インターネットでの調査を諦め、2006年8月16日お盆休みの最中 基本的に盆休みの無い役場まで出向いて聞き取り調査を・・・。
受付のお姉さんに問い合わせると「保存樹木等指定標識」は知らない様子。(当然と言えば当然かもな。)
保存樹木等指定標識
するとスペシャリストを呼んでいただけた。
そのスペシャリストとは草野 隆司氏。萩市役所職員であり、萩ものがたりvol.8「萩の巨樹・古木」の著者であり樹木医でもある人じゃ。
その方に、こういったHPに使用させてもらうと言う旨を説明もせず(良いのか?)、「保存樹木等指定標識」の話を聞いたら快くリストを下さった。
それを抜粋したのが↓の表。また各樹木のデータや備考もほとんどそのリストから抜粋利用させていただいた。
草野さん、この場を借りて感謝いたします。(このHPなんか見てないと思うけど・・・。)

個人所有の木が多数あるので全部紹介できるかどうか不明だが、集められる限りトライしてみようと思うぞ。
では「保存樹木等指定標識」探索の旅へ。
(2006年8月記)
2016.11.20に紅葉散策を行った際、萩市 大字高佐下の厳島神社のイチョウで2014年の訪問時に無かった案内板を発見。
そこに萩市保存樹木指定標識の文字が。
早速調べてみたら、約20年ぶりに復活していたようだ。
というわけで、新たに散策開始決定。個人的に訪問している場所が多く選ばれているので、未訪問を追加訪問のつもり。
 (2016.11.20記)

指定樹木リスト
第一次指定(昭和48年12月18日)
No.1江向のミドリヨシノ No.2萩光塩学院のイチョウ No.3古天神社のクロマツ
No.4新川西のクロマツ(個) No.5樽屋のニシキマツ(個) No.6金谷天満宮のクロマツ
No.7松竜院のクロマツ No.8弘法寺のクロマツ No.9南明寺のシダレザクラ
No.10 平安古のイブキ(個) No.11樽屋のクロマツ(個) No.12平安古のクロマツ(市)
No.13大屋のクロマツ(個)
第二次指定(昭和50年4月16日)
No.14沖原のクロマツ(県) No.15江向のクロマツ(県)アカマツ(県) No.16竜蔵寺のウメ
No.17妙蓮寺のクロマツ No.18上野のヤブツバキ No.19椿八幡宮のイチョウ
第三次指定(昭和56年4月17日)
No.20大井七重のイスノキ No.21大応寺のヒノキクロマツ No.22大井港のリュウキュウエノキ
No.23明神池のスダジイ No.24人丸神社のクスノキ、スダジイ No.25明光寺のヤマモモ、モッコク、ツバキ
No.26船津のクロガネモチ(市)クロマツ(市) No.27平安古のクロマツ(個) No.28青海のトウツバキ
No.29桜江のサンダンカ No.30光山寺のイチョウとモミジ No.31三田八幡宮のムクノキ、カゴ、ナギ
No.32端坊寺のソテツ
第四次指定(昭和59年5月1日)
No.33平安古西のクロマツ(個) No.34河添のクロガネモチ(個) No.35南明寺のクロマツ
第五次指定(平成1年1月25日)
No.36善福寺のクロマツ(個) No.37平安古西のクロマツ(個) No.38川島のクロマツ(県)
第六次指定(平成6年10月12日)
No.39大井市場のヤマモモ(個) No.40大照院のアカメヤナギ No.41大井羽賀のカゴノキ(個)
No.42美萩台のヤブツバキ No.43明倫小学校のクロマツ
第七次指定(平成26年2月12日)
No.44権現山(牟禮神社)の社叢 No.45辻山のタブ No.46筏場のシダレザクラ
No.47六角堂のクロマツ No.48平山千人塚のヤマザクラ No.49願行寺のカヤ
No.50紫福のヤマナシ No.51光讃寺の樹木  No.52加ヶ谷のウラジロガシ
No.53明木神社と周辺のモミの木群 No.54西岸寺のイロハカエデ No.55旧清末藩御用地のイヌマキ
No.56葵大明神の大タブ
第八次指定(平成27年2月16日)
 No.57厳島神社の大イチョウ No.58丸山八幡宮の社叢 No.59吉田のヤブツバキ
  第九次指定(平成28年2月1日)
 No.60上田万の長門ユズキチ No.61紫福のスダジイ
  第十次指定(平成29年2月1日)  
No.62佐々並のサザンカ  No.63明木のコナラ   
 第十一次指定(平成30年3月1日)  
No.64夏みかん古木群 No.65多越神社のフジ No.66阿字雄のハクモクレン
No.67椎神様のスダジイ No.68神野家のモッコク  No.69辻山神社の自生コバンモチ群
 
     
     
     
     
参考図書 資料協力;萩市役所 都市計画課
萩ものがたりvol.8「萩の巨樹・古木」草野 隆司著 記号 (個);個人所有の木
萩ものがたりvol.1「萩の椿」吉松 茂著 (県);山口県所有の木
参考HP (市);萩市所有の木
萩市役所 保存樹木について グレー表示;倒木や枯死により指定解除の木

上記の表を見て何か気が付かれないだろうか?
そう、マツの類が次々に指定解除となっている。最大の原因はマツクイムシによる枯死。
それほどまでに萩市でのマツクイムシの被害は甚大なんだそうだ。事実 上の表の中にも病状が進行していて、何時枯死してもおかしくない木もあるそうだ。

参考までにこのマツクイムシ、カミキリムシ・キクイムシなどの穿孔虫類の総称なんだそうだが、
松枯れの原因はカミキリムシではなくカミキリムシに寄生するマツノザイセンチュウという、虫と言っても昆虫ではないそうだな。
防御、駆除方法はあるそうなんだが、その他の生物や人体への影響、高価な予防策が弊害になり現在では縮小方向にあるそうだ。

文化財を守るか住民の安全をとるか環境そのものの破壊を避けるか、非常に解答の出しにくい問題でもあるようだな。

保護運動など大きな事はできないにしても、
このHPを見てくれて少しでも木に対する気持ちが変わってくれると企画した意義があるというものかな。

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